RC造を建てるためには、一般の住宅よりも頑丈な基礎を造らなければなりません。頑丈な基礎があるために、上部に強固な建物を造ることが可能となります。RC造を計画する場合は、本格的なボーリング調査をします。木造住宅における簡易的な地盤調査と異なり、土のサンプルを取って分析する方法を用います。そのことにより、建物を支えるための支持層を探り当てるのが目的です。支持層が地面近くにあるときは、直接基礎やコンクリートの追加により、安定した基礎地盤とします。
もし、支持層が地中深くにあるときは杭基礎を用いることもあります。したがって、埋め立てた土地や火山灰が堆積してできた高地の土地は、安定した支持層が得られないためにRC造を諦めなければならない場合もあります。強固な基礎を持つRC造の住宅は、多くの利点を持っています。壁は音を通しにくいために、家の中では静寂な空間が得られます。逆に、楽器演奏などを行う場合には、近所に迷惑をかける恐れがなくなります。RC造がその真価を発揮するのは災害の時です。RCの住宅は構造計算で安全が確認されているので、通常の木造住宅よりは地震に対して丈夫です。水害が起きたときは、木造住宅のように流されてしまう心配はほとんどありません。